小児科のページ

女医の診療時間

小児科医(女)は、月〜土曜日午前中と、月・水・金曜日の昼の診療を担当しています。
午前中は予約制ではありません。アレルギー疾患についてのご相談も、まずは午前中に来ていただければと思います。

午後の外来は、慢性的な病気の方の外来で予約制です。食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、夜尿症、発達の経過、心身症などの方が通院しておられます。

小学生以上の方では「夕方にしか来られないよ、小児科医はいないの?」と思われる方も多いかと思います。

夕診では院長(内科医)が1人で診療しておりますが、小児診療の経験は十分あり、大変子供好きでもありますので安心して任せております。
急な感染症の時はもちろん、誤食して症状が出てしまった時、湿疹の薬やアレルギーの薬がなくなった時なども夕方に受診してください。必要な時にはあとで2人で話し合っています。

ただし、食物アレルギーの長期的な方針について決めたい時、アレルギー疾患の管理表記載、エピペンの処方などは専門的な知識や指導を必要としますので、やはり午前中か昼に直接お会いして、お話しさせていただきたいと思います。

とくに、食物除去をしていて学校から書類を求められたがしばらく受診されていない時などは、除去食品や量などについて見直す大切な機会です。ご面倒でも女医に会いに来てくださいね。

アレルギー疾患の診療

アレルギーの治療はこの10年ほどで劇的に変わっていますし、これからも進化し続けていくでしょうが、今の時点での標準的な診断・治療をしていると思います。
標準であっても一人ひとり異なる患者さんには一律同じではありません。
患者さんご家族の生活に合わせ、よりよい治療を提案したいと思います。

・食物アレルギー
食物アレルギーを疑う時は、例えばこんな時でしょう。

①ある食品(卵や乳製品、小麦など)をお子さんに食べさせた後に、皮膚の赤み・かゆみ、咳、嘔吐などがあった
②赤ちゃんに湿疹ができていて、薬を塗ってもなかなか治らない。母乳を飲ませると余計に赤くなるような気がする
③ある食品(果物、エビなど)を食べたら、今まで大丈夫だったのに口の中がピリピリした


上記のような症状がある場合には、ご相談ください。
詳しくお話を伺った上で、必要に応じて血清IgE抗体値、皮膚テスト等を行い、原因と考えられるかどうか、除去をしたほうがよいかなどお話しします。

②のような場合は、まず湿疹の治療を十分にした上で繰り返すようであれば、必要な検査や除去・負荷試験などを行います。お母さんの判断で除去してしまう前に、ご相談ください。

過去に起こったことの場合、怪しいと思われた時の状況がとっても大事で、 「何を」「どのくらい」食べたら、「どれくらいの時間」で 「どんな症状」が出て、その後「どれくらいでおさまったか」 を話していただけると、とても参考になります。

経口免疫療法は、積極的な食物アレルギー治療であり、よい結果も多く出ています。
しかし、増やし方や機序などまだ研究すべき課題があり、きちんとデータを集めながら基幹病院で行うものであると考えています。
対象となる方(年齢に比して改善が遅いと思われる方)には、声をかけさせてもらい、藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院アレルギーセンターなどへご紹介しています。


食物経口負荷試験について

水曜日と金曜日の午前中に、食物経口負荷試験を行っています。
食物アレルギーの診断や、治ったかどうかの判断は、最終的に食べてみることによりはっきりします。
しかし、時にアナフィラキシーなど強い症状が出ることもありますので、危険を伴うと思われる方には、家庭ではなく院内で食べていただいて、もしも強い反応が出た時は対処します。結果により、家庭でどれくらい食べていけるかの判断をします。

例えば、こんな時にお勧めします。
①ある食品を食べたら食物アレルギーを疑うような症状が出たが、はっきりしない→診断のための試験
②現在食物アレルギーで除去中だが、食べられるようになったかどうか確認したい→軽快や治癒を確認するための試験
③ずっと除去を続けているが、微量食べてしまった場合にどんな症状が出るか確認したい(大きい子)


ですから、明らかに強い症状が出ると分かっているときは危険なので行いませんし、症状がほとんど出ない可能性が高いときは、ご家庭で少量ずつ食べてみることが可能です。
その間の、 「食べてみないと症状が出るか出ないか分からないが、もしかしたら強い症状が出るかもしれないので心配」 なときに、行います。

実際には、食べるものを持って午前8時50分に来院していただきます。診察の後、量をだんだん増やしながら実際に食べていただき、症状が出るかどうかを観察していきます。
強い症状は食べてから2時間以内に出ることが多いので、12時までは院内にいていただき、落ち着いてから帰っていただきます。その後もご家庭で様子をみていただきます。

・アトピー性皮膚炎
日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインでは、アトピー性皮膚炎の定義(概念)を、
「アトピー性皮膚炎は,増悪・寛解を繰り返す,瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患であり,患者の多くはアトピー素因を持つ.」としています。

アトピー素因とは①家族歴・既往歴(気管支喘息,アレルギー性鼻炎・結膜炎,アトピー性皮膚炎のうちいずれか,あるいは複数の疾患),または② IgE抗体を産生し易い素因を指します。

つまり「きちんと治療をしても繰り返す」ことを確かめないと判断しかねるということで、とくに赤ちゃんの場合、耳切れがあるから、肘に湿疹ができているからアトピー性皮膚炎であるとは言い切れません。

また、アトピー性皮膚炎でも、重症度によって大変さがかなり違いますので、診断名が付くと治療がものすごく変わることはありません。

湿疹に対するアプローチは、薬の強さなどは変わっても基本的には同じと考えてやっております。
湿疹に対し、まずスキンケア(やさしく洗う、たっぷりの保湿剤を継続して塗る)、必要時にはステロイド軟膏(塗り方塗る時期が大事です)、かゆみが強い場合には抗アレルギー薬内服などできちんと治療をして、それらで湿疹がコントロールできるかどうかを判断し、それでも湿疹を繰り返す場合は、原因検索のための血液検査、皮膚テストなどを行います。タクロリムス軟膏(プロトピック®軟膏)も湿疹がよくなった後の維持のために使っていきます。

食物アレルギーと湿疹との関連を疑われる場合は、除去する前にみせていただけるとよいです。

・気管支喘息

気管支喘息は、かぜをひいた時や、埃っぽいところで暴れた時などに、いわゆる「ゼイゼイ、ヒューヒュー」すること(発作)をくり返す時に疑われます。
この音は、空気の肺への通り道である気管支が細くなってしまって、そこを通る息の音がすきま風のように高く聞こえるものです。笛性音(笛のなるような高い音)と言います。

この「ゼイゼイ」がなかなか難しく、鼻水がのどに落ちてゴロゴロ言っている音がそう聞こえることも多々あります。お子さんの咳が続いていると、こちらは全くそう思っていなくても「喘息ですか?」と聞かれることがよくあります。そのたび患者さんにとってはとても心配な病気なのだなあと実感します。だから、喘息の診断はきちんと定義にのっとって丁寧に、慎重にするようにしています。
「ゼーゼー言ってますね」とお母さんに言う時は、上記の笛性音が聞こえるときのみにしています。

息が苦しくなる病気は恐ろしく、きちんと治るまで治療したいものです。長期管理のために吸入ステロイドを使うようになって、小児ぜんそくのコントロールはずい分よくなりました。
喘息の治療は、発作を起こさないようなよい状態を長く保つことがとても大事ですが、この点で患者さんと治療者の感覚にずれが生じやすいと感じています。
「調子がよいからあまり薬は続けたくない」と思われることも多いかと思いますが、けがをすればしばらく痕が残るように、発作を繰り返した気管支も傷んでいます。
過剰治療にならないように、できるだけ早く、しかし十分落ち着いてから薬をやめなければなりません。

 2017年11月、一酸化窒素ガス分析装置 NIOX VEROを導入しました。
気管支喘息の診断、治療方針の決定、吸入ステロイド薬の中止時期などは、症状や診察所見をもとに決めていくしかありませんでした。
アンケート式のコントロールテストで良好なコントロールができているかを探ります。スパイロメーター(肺機能検査)で、先のほうの細い気管支がまだ細くなったままではないかを探ります。しかし小学生低学年までの比較的小さなお子さんでは「思い切り息を吐いてしかも最後まで吐き切る」のはなかなか難しいことです。

気管支喘息では、現在発作が起こっていなくても、気管支の壁に炎症細胞のひとつ好酸球が存在していることが多いです。そして、好酸球の炎症により一酸化窒素が多くつくられることがわかったので、フーッと吐いた呼気中の一酸化窒素を測ることによって逆に気道に好酸球の炎症があるかどうかを推測するのです。
気管支喘息だけではなく、アレルギーと関係のある病気、例えばアトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などがあっても呼気中の一酸化窒素濃度はは高くなります。けれども、かなり高ければ気管支喘息を強く疑うことができるのです。

こんな風に役に立っています。
ア.咳が続いているのだけれど、実は喘息なのかしら?と疑う時。
イ.喘息の治療を中断していて、落ち着いているのだけれど時々あやしい咳がある時。
ウ.喘息の治療を始めて、調子はどうか知りたいとき。
数字で出るので「おおーっ」となることも多く、楽しく検査しています。しかし!やはりそこまでバラ色でないところは、10秒くらい一定の強さで息を吐かなければならないので、やはりあまり小さい子にはできませんね…。



・アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症

鼻アレルギー診療ガイドラインでは、アレルギー性鼻炎の定義は「鼻粘膜の I 型アレルギー疾患で、原則的には発作性反復性のくしゃみ、水性鼻漏、鼻閉を3主徴とする」とされています。

近年著しく増えており、その原因の一つにスギ花粉があります。
ですからスギ花粉症はアレルギー性鼻炎の一つであり、スギ花粉による結膜炎はアレルギー性結膜炎の一つです。
一方スギ花粉により引き起こされる鼻炎、結膜炎を含むアレルギー症状をスギ花粉症といいます。

普段から、診断することが一番難しいと感じています。
頻度が多いだけに「花粉症でしょうか?アレルギー性の鼻水でしょうか?」と尋ねられることが多いのですが、お子さんのかぜはほとんどが鼻水を伴っており、しかも繰り返しかぜをひくことが多いので、続いている鼻水でも言い切れません。鼻副鼻腔炎を合併していることも多いです。
年齢、症状経過、鼻粘膜の様子、検査など、総合的に判断する必要があると思っています。

鼻粘膜の所見については、耳鼻科さんの判断を仰ぐこともあります。

平成26年10月8日に「シダトレン®スギ花粉舌下液」が発売され、保険診療で スギ花粉症の舌下免疫療法 が行えるようになりました。ご興味のある方は、声をかけてください。 –

舌下免疫療法について
アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法(スギ・ダニ)を行っています。 対象年齢は、 – 12歳以上 です。
→鳥居薬品ホームページ

アレルギー性鼻炎の治療には、環境整備の上、抗アレルギー薬、ステロイド点鼻薬などをよく使います。これらは症状を和らげる治療で個人差はありますが、それなりに効果があります。

免疫療法は、スギあるいはダニの抗原(アレルギー症状の原因となるもの)を微量からだんだん増やしながら体に取り込んでいき、徐々に慣らしていくという治療です。唯一治癒につながる可能性があり、また完全に治癒しなくても、長期にわたり鼻や目のアレルギー症状を和らげる可能性があります。
以前から皮下注射による免疫療法が行われています。新たに舌の下に微量の抗原を入れる舌下免疫療法ができるようになりました。注射しない、通院回数が少なく楽である、副作用が比較的軽い、という利点がある一方、家で薬(抗原)を体に入れるため、アレルギー症状が引き起こされたときの対処法を知ってから始めなければなりません。

まず、問診、診察、検査でスギやダニが原因であることを確認する必要があります。その後、くすりの服用方法、副作用についてなどご説明をします。

くすりを開始する時、1回目はクリニックで服用していただきます。
くすりは、舌下に入れていただき、2分間保ったあと飲み込みます。

2週間かけてくすりを増量し、その後維持療法として内服を続けていただきます。(3〜5年がめやす)

スギの舌下免疫療法は、スギ花粉が飛んでいない時期も続けますが、安全のため – 必ずスギ花粉の飛んでいない時期に開始しなければなりません。具体的には、6月から12月の初旬に始めます。

ダニのアレルギー性鼻炎は季節を問わず始められます。

ご興味のある方は、ご説明しますのでお問い合わせください。
当院では、担当は女医だけになります。夕診では処方できませんのでご了承ください。