ヒトパピローマウイルス(HPV)
【不活化ワクチン・定期接種・筋肉内注射】
令和5年度からはほぼ全員が9価のシルガード9®を接種されています。
対象:中学1年生~高校1年生にあたる女児
①1回目 ②2か月後 ③②から4か月後(6か月くらい空けてよい)
新中学1年生の方だけ、市から予診票が送られてくるのでそれを使ってください。他の学年の方は当院にある予診票を使います。
●シルガード9® 2回接種について
9価ワクチンであるシルガード9®の1回目を15歳未満で接種された方は、2回で接種を終えることができます。
その場合、2回目は6~12か月空けて接種します。
まれに迷走神経反射により、クラッとくる方がいらっしゃいますので、接種後30分間院内で休んでいただきます。
どなたかと一緒に、時間に余裕を持っていただけますようお願いします。
●キャッチアップ接種について
2022年4月から3年間、接種機会を失った方への救済接種が行われることになりました。
対象:平成9年4月2日生まれ~平成19年4月1日生まれの女性
ぜひこの機会を利用してください。予診票は当院にあります。
9月に接種を開始できなかった方へ
3回とも公費で接種を行うために、11月半ばまでに始めれば間に合うと言われるようになりました。
厚労省のHPに、シルガードに関して、「2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※2)、3回目は2回目から3か月以上(※3)あけます。」とあります。もちろん規定通りに接種できることが望ましいのですが、少しずらして打つことも認められているようです。しかし、あまりにギリギリだと、予約の殺到、ワクチンの供給などで間に合わなくなってしまう可能性もありますので、できるだけ早く接種を開始されることをお勧めします。
もちろん、3回目が来年度に食い込んでしまう場合でも、2回は公費で接種できます。
厚労省HP
●男児への接種について
4価のガーダシル®は、肛門がん、咽頭がんなどの予防のため、自費で9歳以上の男児にも接種できます。 3回です。
「やっぱり打った方がいいですか?」というお尋ねに対して
はい。令和3年11月26日から、積極的勧奨が再開されました。
20歳~30歳代で子宮頸がんが急激に増えています。子宮頸がんはヒトパピローマウイルスが原因で起こりますので、このウイルスに対するワクチンと検診でほぼ防げます。この機会を逃さず接種してください。
体の痛みや運動障害などの症状について、ワクチンとの関連を検証するため、積極的勧奨が中止されていました。その結果、ワクチン接種の有無でそうした症状の頻度に差がないことが分かりました。つまりワクチンの成分により引き起こされた症状ではなかったと推測されます。
「機能性身体症状」という症状があるそうです。つまり、つらい症状はあるけれど、病変がなく検査でも異常が出ない状況です。もともとふらつき、めまい、頭痛などの自律神経症状が多い年齢の方に接種していること。注射に対する恐れや、注射の後の痛みに悩む心が自律神経を介して後々症状を引き起こす可能性を推測します。さらに、治るまでと安静にしている間に筋肉が固くなったり弱ったりして、さらに体が動きにくくなっていく…ということが起こった可能性も考えます。
疑った場合、まずは接種医療機関に相談してください。さらに、万が一痛みが続いたときにの診療体制も各都道府県に整えられました。